人材派遣をクビになった彼はそれから街をさまよいました。今日はどこで寝たらいいのだろうか。ネットカフェ難民というのを見た事があったがそれはいくら位で泊まれるか彼は知らなかったし場所すら分からなかったのです。ポケットの中にはわずかばかりに小銭と1000円札が3枚ありました。それが全財産ではなかったのですが生き延びる為には節約しなければなりません。彼は仕方がないので動物園ゲートの前に座っていました。彼の横を年末で急がしそうにしている人の群れが通り過ぎました。彼の事を気にとめる人はひとりもいません。彼は溜め息をつくしかありませんでした。もう駄目なのかもしれない。そう真剣に考えました。ここから逃げ出す道はもうないのかもしれない。彼の気持はどんどん坂道を転がって行ったのです。彼はさっき少し食べた炊出しをもう少しもらっておけば良かったと後悔しました。しかしもう後の祭りです。仕方がないので松屋の250円の牛丼を食べに行く事にしました。小銭が360円ありました。よかった。
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